CSとカスタマーサクセスの違いとは?

「CS」と「カスタマーサクセス(Customer Success)」は、どちらも顧客を中心に考える業務ですが、目的とアプローチの違いがあります。

✅ CS(カスタマーサポート・顧客満足)とは

問い合わせ対応やクレーム対応など、“受動的”に顧客の問題に対応する部門です。
目的は「不満の解消」や「顧客満足度の維持・向上」。

例:エラーの報告に迅速に対応、使い方の質問に丁寧に回答 など。

✅ カスタマーサクセスとは

顧客の成功(=サービスを通じた成果)を“能動的”に支援する役割です。
目的は「継続率向上」「アップセル・LTV最大化」「顧客の成功体験」。

例:ツールの活用方法を定期的に提案、利用頻度が下がった顧客にフォローを入れる。


比較項目 CS(カスタマーサポート) カスタマーサクセス
主な目的 顧客満足、不満の解消 顧客の成功、LTV向上
対応姿勢 受動的(問い合わせ対応) 能動的(能動フォロー)
活動指標 CSAT、NPS、対応満足度 継続率、アップセル率、LTV
対象顧客 全顧客 ハイタッチ顧客や有望顧客が中心
業務の性質 短期的な問題解決 中長期的な関係構築

CS(カスタマーサポート)の役割とは?

CSは企業と顧客の最前線に立ち、企業の“顔”として信頼を築く存在です。
クレーム・トラブル対応はもちろん、日々の細やかなコミュニケーションによって顧客満足を形にしていくのがその役割です。

CS部門の主な役割

  1. 問い合わせ対応
     製品の使用方法や仕様に関する質問に対し、迅速かつ正確に回答。

  2. クレーム・トラブル対応
     問題が起きた際に誠実な対応を行い、顧客ロイヤルティを損なわないようにする。

  3. FAQ・ナレッジベースの整備
     問い合わせを減らすための自己解決コンテンツを充実させる。

  4. VOC(顧客の声)の収集と社内フィードバック
     顧客の要望や課題を社内に伝え、製品改善や営業支援に活用。


なぜCSは「企業価値」を左右するのか?

顧客は、商品そのものだけでなく「対応された経験」も記憶します。
1回のクレーム対応が契約更新につながることもあれば、対応次第で解約や炎上に発展することもあります。

「どれだけ早く、どれだけ誠実に対応するか」
「相手の立場でどこまで寄り添えるか」

CSの現場には、日々こうした顧客体験の分かれ道があります。