BPOとしてCS業務を委託する場合の注意点

CS業務の一部をBPO(業務委託)する企業が増えていますが、単なるコスト削減の外注ではなく、“顧客体験を預ける”という観点が必要です。
✅ 注意点1|委託範囲と責任分担を明確にする
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問い合わせ対応のどこまでを委託するのか(一次対応のみ/クレーム含む)
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FAQ整備、ナレッジ管理、CRM入力などを含むか
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対応内容の承認権限・エスカレーションルールの設計
✅ 注意点2|対応品質とブランドトーンの保持
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トークスクリプト、言い回し、NG表現などを明文化
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自社のサービスや文化を理解してもらう“オンボーディング”が重要
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応対マニュアルだけでなく「価値観の共有」がカギ
✅ 注意点3|KPI管理とレポート設計の徹底
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対応件数・満足度・1件あたりの平均対応時間などを数値で管理
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定例報告・月次レビュー会議などを実施し、改善アクションをセットに
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「問い合わせ件数」だけでなく、「未解決率」や「2次対応率」も可視化
✅ 注意点4|セキュリティと個人情報の取り扱い
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契約前にNDA(秘密保持契約)やPマーク保有の確認を
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顧客情報が取り扱われるツール・範囲を明示的に管理
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ログの取得・アクセス制限・研修などの体制も確認ポイント
まとめ|CSは“戦略的に設計すべき顧客体験”
CSは、単なる「お問い合わせ対応」ではありません。
数値で成果を管理し、外部パートナー(BPO)を適切に活用することで、顧客との関係を“感覚”から“仕組み”に変えることができます。
顧客を失わない会社は、CSの設計が強い。
そう言われる時代だからこそ、カスタマーサポートも“戦略的領域”として向き合うことが重要です。